第8章 どんな君も=佐野万次郎
「へぇ…エマの言うとおり強ぇーんだね」
「そ…総長!」
後ろに立っていたのはマイキーで感心したように見ていた
「ここで揉め事なんて起こしたら駄目だろ」
マイキーの後ろから三ツ谷が歩いてきながらあきれながら言った
「だ…だってコイツ、総長の妹さんに…」
慌てるように自分の行いを正当化するかのように言う男にマイキーは「あ"?」と睨みつけた
「あー…取り敢えずそこで伸びてる奴連れて行けよ それからお前ら暫く集会来んな」
後からノロノロとやってくるドラケンは頭を掻きながら地面で伸びている男を足で軽く小突いた
「え?でも俺らは総長の為を思って…」
段々と声が小さくなる男にマイキーは1言「二度も言わせんな」と冷たく言い放った
「は…はいっ!」
睨まれて慌てた男は地面に伸びている男を引きずって慌ててその場を後にした
「っ!怪我ない?大丈夫?」
パッと表情を変えるとマイキーはペタペタとを弄り倒しながら心配そうな顔をした
「あ…大丈夫 あれくらいなら対抗出来るから」
先程とはうってかわって心配そうに確認してくるマイキーに思わずは苦笑いした
「強くてもは女の子なんだから怪我したら大変だろう!」
「っ!!!」
そんなハッキリと言ってくれる人なんて周りにはいなかったからどうリアクションを取っていいか分からなく、の瞳が揺れた
「あ…ありがとう…」
なんて言って良いのか分からず、ポツリと顔を伏せたように小さく言うにマイキーは堪らず抱き着いた
「か…かぁわいい!!」
「えっ?あっちょっと…!」
言われ慣れない言葉とマイキーの行動に心底焦ったようにバタバタともがくが中々抜け出せない
「…マイキー…心配だったのは分かるがさん困ってんだろ」
「く…苦しい助けて…」
首根っこを掴まれてベリっとドラケンはマイキーをから引き剥がした