第2章 居場所=三ツ谷隆
「適当に荷物置いて座っててくれよ、ルナとマナはちゃんと手を洗っておいで」
そう言うと男の子はキッチンへと入っていった
「お姉ちゃん、一緒に手を洗いに行こう?」
「え?あ、うん」
服の裾を引っ張られては素直に洗面台へと移動する
何でこんな事になったのだろう
ただちょっと手助けをしただけなのに
知り合って間もない人の家にお邪魔してるこの状況にあまりついていけなかった
「あぁ、そういえば名前聞いてなかったな、俺は三ツ谷隆」
何やらキッチンでゴソゴソとしている三ツ谷という男の子は「そっちは?」とこちらを見ずに聞いてきた
「あっ、です…」
「じゃあ姉ちゃんだね、あのね、私はマナって言うの」
ピョンピョンと跳ねながらいうマナの真似をする様に
「マナ ズルい、私はね、ルナっていうの」
そう言うとルナはギュッとに抱き着いてきた
「こら、お前ら、そんなに抱きつくとビックリするだろう」
「あっ、大丈夫だよ み…三ツ谷くん 私小さい子好きだから」
「ははっ、それなら良かった あっピーマン食べられる?」
「えっ?あ、まぁ」
何故にピーマンの好き嫌いを聞かれたのだろう
その答えはお皿に盛られた料理を見て納得した
「あ〜っお兄ちゃん!マナ、スパゲティにピーマンいらない!」
「ルナもルナも!お兄ちゃんあげる!」
「ナポリタンはピーマンも美味いんだよ 好き嫌いせずにちゃんと食べる!」
テーブルの上にそれぞれ目の前に置かれたナポリタンの皿を見て口々にそう言う2人の声をスルーする様にの目の前にも置いた
「…ナポリタン好きか?」
三ツ谷の質問にコクコクと頭を動かすと三ツ谷はほっとした様に笑った
は目の前にあるナポリタンに目を輝かせていた
傍から見たらその光景はナポリタンが好きだという反応にしか見えないがは別の事で感動していた