第8章 どんな君も=佐野万次郎
席に案内されて座ったマイキーはすぐにメニューを広げてワクワクした様な顔をに向けた
「ねぇ、すげー美味そう は何が好き?」
「え?そうだなぁ…」
メニューへとが視線を落とすとどれもこれも美味しそうなスイーツが載っている
(あ…この苺のパフェ美味しそう…)
ふと目に止まったのは苺をこれでもか!というくらいに使った苺パフェ
実を言うと甘いお菓子には目が無い 特に苺のお菓子には何でも興味を惹かれる ただ…
『ねぇ、あの席の男の子達見て、格好いい』
『ホント、あそこだけキラキラしてる〜』
などと小声ながらもキャッキャと聞こえる声に周りのイメージを壊せないとは思ったのかマイキーの方へとメニューを押すと笑った
「…ボクはコーヒーかな?」
「…本当に?」
「?勿論 」
「ふ〜ん、じゃあ店員さん呼ぶね」
1度 じっとを見つめたマイキーは何事もなく近くにいた店員を呼んだ
「お決まりですか?」とにこやかに近付いてくる店員さんにマイキーは「コーヒーとオレンジジュース 後コレ」そう言ってパタンとメニューを閉じたマイキーはニコッとの方を向いて笑った
注文を取った店員は「少々お待ち下さい」とにこやかに言ってメニューを持って去っていった
「あの…マイキーくん?」
「ん?あ、何か他にも頼みたかった?」
「あ…そういうんじゃないけど最後、何を頼んだの?」
最後の言葉が気になってマイキーに尋ねると「甘い物」とだけ言ってそれ以上は口にしなかった
「そういえば…エマがに助けられたって聞いたんだけど」
「え?あぁ、何かしつこそうな男の人だったから思わず蹴っちゃった」
「強ぇーんだなは」
「たまたまだよ、護身術が役に立って良かった」
そういうに「護身術なんて習ってたのか?」とマイキーは驚いた様に聞き返した
それならがシツコイ野郎を蹴り飛ばしたのは納得がいった
「両親に小さい頃から習わされてはいたんだ ほら、向こうは日本と違って治安よろしくないから」
カランと水の入ったグラスに口を付けながらは笑った