第7章 先手=松野千冬
千冬は勢いで言ってしまった言葉にじわじわと頬が熱くなるのを感じた
千冬の言葉に何も反応がないの様子が気になって恐る恐るの顔を見ると予想外の表情をしていた
「え…あ…ありがとう…」
どう反応していいのかわからない様な表情では俯いた
「あの…さん?」
「ふぇい!!」
名前を呼ばれて勢い良く顔を上げたはほんのり頬が赤くなっていた
「…俺の事 少しは意識してくれますか?」
掴んでいた手にギュッと力を込めてそう言うとはビクっと肩を揺らした
「そ…そりゃあ そんな事言われたら…」
ゴニョゴニョと小さな声でそう言うの顔は変わらずに真っ赤だ
「やった、それじゃあ勢いだけど言って良かった」
にぱっと笑う千冬の顔は嬉しそうだ
「いっぱいいっぱい俺、さんにアタックしますから」
"早く俺の事 好きになって下さい"
千冬はの耳元に口を寄せて そう囁くとにっこりと笑って「そろそろ部屋戻りましょうか」と言いながら空になった缶を片付け始めた
その後ろ姿を見つめるは先程言われた千冬の言葉になんと言っていいのか分からず ただ口をパクパクとさせていた
「…もう意識もしてるし 好きになってるんだけどなぁ…」
そう千冬に向かって小さく呟くとクスリと僅かに笑みを溢して千冬の後ろに続いた