第6章 距離の温度=羽宮一虎
場地の言葉に2人は座りながらは場地に怪訝な顔を向けた
「そんな怖い顔すんなよ」
「え?それって一虎くんがさんに沢山跡付けてたからっすか?」
湯呑にお茶を注ぎながら千冬がそう場地に尋ねると湯気のたった湯呑みをの前に置いた
「ちげーよ そりゃアイツの変態行為だ」
同じ様に千冬に注いで貰ったお茶を啜りながら呆れた様に返す場地はの方へと目線を向けた
「お前、社員旅行の話聞いてどう思った?」
「え?どうって社員旅行って社員じゃないんだから明らかにおかしいじゃん?だけど一虎達が気にするな気にするなって言うから…」
お茶をこくっと流し込むに「まぁ確かに」と場地は呟いた
「一虎には言うなよ?この旅行のお前の宿代、一虎が出してんだよ」
「…は?」
軽く言う場地の言葉にはピタリと手を止めた
「えっ!?あの一虎くんがっすか?」
あまりにも意外だったのか千冬が思わずそう叫んで慌てて口を押さえる
まぁ、誰でもそんな反応をするだろう
「俺としては別にお前には世話になってるからお礼も兼ねて誘ったんだから宿代もこっちで出すっつったんだけどよ」
『俺の彼女の分は自分で出したい』そう言って聞かなかったそうだ
「だったら自分の分まで払えやって感じだよな」
冗談っぽくケラケラと笑う場地にはズイっと顔を近づけた
「じゃあ一虎の分は私が払う!…か…彼氏ですからっ!」
顔を赤くして勢い良く言うに場地は千冬と顔を見合わせて笑った
「ははっ…!お前ら本当にバカップル」
「…さんの口からそんな言葉がっっ!」
「そもそも、俺は誰からも金を貰う気はねーんだよ、一虎のだってそもそも後から返そうと思ってたからな」
茶碗に盛られたご飯を一口食べながら場地はを見た
「どうせならちゃんと取っとけ」
今度は2人で旅行に行くようにな