第5章 近くにいすぎて=場地圭介編
こんな真剣な顔をして伝えてくれる言葉に勘違いで言っているセリフではないとは自覚する
自覚したらしたでこんなに真正面からストレートに告白なんてされた事がなかったから顔がみるみる赤くなっていく
その様子を間近で見ていた圭介は自分の言葉で顔を赤くするに嬉しさが込み上げる
「なぁ、俺の本気伝わった?」
言いながら圭介はの顔を覗き込もうとすると慌てるように握られていた両手首を振り払って顔をガードした
「つ…伝わった!伝わったから…」
少し離れてと小さな声で呟くに圭介は思い切り抱きついた
「はあぁぁ…お前ズリぃよ」
急に抱きついてきたのと状況が飲み込めない事態には赤くなったまま口をパクパクとさせる
「…もっと早くに言っとけば良かった」
「 ? 」
ポツリと呟く圭介の言葉には抱きつかれたまま首を傾げる
「こんな可愛い顔をしてくれんなら片思いの時間が勿体なかった」
「…!はぇ!?」
圭介のあまりのデレっぷりには蒸発寸前だった
「なぁ、はどう思ってんの?」
「え…?」
赤くなった顔を上げて圭介を見ると 僅かに不安そうに揺れる瞳と目が合った
圭介は真剣に想いを伝えてくれた それならば自分もちゃんと伝えないといけないと強く思った
「…好き…ずっとずっと好きだったの」
圭介の目を見て真っ直ぐ伝えるに圭介は嬉しそうに目を細めた
「ちゃんとの口から聞くとすっげークるな」
「く…クる?」
圭介の言葉に首を傾げるがまた可愛くて更に抱きしめる力を強くした
「凄く嬉しいって事」
そう声を弾ませて言う圭介にも同じ様にギュッと抱きついた
「じゃあ私も同じだ」
「おっ、ならお揃いだな」
「だね」
そう言い合いながらお互い顔を見合わせながらクスクスと笑った
暫くの時間 2人は抱きしめあった
ずっとお互いに片思いだった時間を埋めるように