第3章 三ツ谷隆〜Another〜
「エマは からたまたま迎えに来たって言聞いた?」
「う…うん、三ツ谷の部活が休みになったからと一緒に帰りたくて迎えに来たって聞いたけど…」
「へぇ…」
エマの言葉にマイキーとドラケンは顔を見合わせて笑いを堪えた
「ちょっと笑ってないでちゃんと教えてよ!」
笑ってばかりの2人に痺れを切らしたエマが怒った様にマイキーに詰め寄ると笑うのを止めてマイキーが口を開いた
「三ツ谷が部活が休みでを迎えに行ってた日さ、俺らも三ツ谷の学校に行ってたんだよ」
「え?何しに?」
「いや、意地張って気にしない振りしてるけど絶対ぇ気が気じゃないと思って優しい俺達が引きずってでも連れて行こうかと思って」
それは…余計なお世話なんじゃとエマは思ったが敢えて口をつぐんだ
「でも三ツ谷の奴 いなかったんだよ」
「なんかすっげー大事な用事があるっつって珍しく休んでたんだよ」
「…それって…」
ドラケンとマイキーの言葉にエマは1つの答えに辿り着こうとしていた
「三ツ谷の奴、の事が気になって気になって仕方なかったんじゃね?」
「素直じゃないよねぇ、三ツ谷って」
ドラケンの言葉に乗っかる様に呆れたように言うマイキーはどこか嬉しそうだ
「まぁ上手く牽制出来たよーだし?」
「あっ、確かに あれ以来さんに声かける奴らいなくなりましたもん」
後ろで聞いていたタケミチがコクコクと頷きながら2人の会話に同意していた
「まぁ俺らにも独占欲丸出しなくせに他の奴らにも牽制しねーワケねぇよな」
「独占欲の固まりのよーな三ツ谷に好かれても大変そうだな」
楽しそうにケラケラと笑うマイキー達の横でエマだけは複雑な顔をしていた
「あれ?どうしたんですか?エマちゃん、そんな顔して 具合でも」
「あっ、大丈夫。ちょっと考え事してただけだから」
タケミチの心配そうな視線にエマは慌てて首を振った
「考え事?どうしたんだよ」
エマの言葉が気になったのかドラケンはそう聞き返した
言っていいのか迷ったがエマはゆっくりと口を開いた