第3章 三ツ谷隆〜Another〜
半泣きのタケミチには悪いが面白い話には興味がある
「何々?マイキー早く教えて」
ワクワクとした顔をするエマに「あのな…」と口を開くと後方からバイクの音がした
「お待たせ、 ん?話の途中だった?」
タイミング良く現れたのはと一緒に帰るためにいそいそとバイクを取りに行っていた三ツ谷であった
「あ…あのね、今マイキーくんが隆くんの…「あーっとっ!ほら、三ツ谷が来たんだから遠慮せずに帰れよ!」
慌てたようにの言葉を遮ったマイキーはぐいぐいとの背中を押した
「え?…で…でも…」
「ほらっ、三ツ谷が待ってるよ」
「う…うん、じゃあ…」
ぐいぐいと押されたは若干後ろ髪を引かれる様子で一度後ろを見るとドラケンはおろかエマまでも手を振っていたのでは大人しく三ツ谷の元へと向かった
「おーい、三ツ谷っ!ちゃんと安全運転で帰れよー」
「はいはい、乗せてるのに無茶な運転しねーっての」
遠くでマイキーがそう叫ぶのを聞くと三ツ谷は小さく呟くと「ちゃんと掴まってろよ」と後ろに乗ってるに言うと返事の代わりに抱き着く腕にキュっと力が入った
の動きを合図に三ツ谷は「じゃーな」と言うとバイクのアクセルを踏んで帰路へと走り出した
2人が見えなくなるまで見送るとエマは「さっ!教えて!」と話の続きを求めた
「エマはどこまでに聞いた?」
「う〜んと、がしつこい男に言い寄られてる時にたまたまタイミング良く三ツ谷が迎えに来てくれたってとこまで?」
「それ、たまたまじゃねーみたいだよ?」
「?どういう事?」
「三ツ谷の奴さ 俺たちには気にしてませーんって顔してたくせにめちゃくちゃ気にしてたんだぜ?」
エマが首を傾げて聞いてくる様子にマイキーは楽しそうにニヤニヤとしながら口元が弧を描いた