第3章 三ツ谷隆〜Another〜
「ーへぇ、じゃあそれ以来 その木村って奴は近寄って来ないんだ」
数日後 三ツ谷と共に集会に来たは三ツ谷がバイクを取りに行っている間にエマに先日の出来事を話していた
「うん、それどころか私の顔見ると逃げるんだよねぇ」
なんでかなぁと首を傾げるはタケミチの『強い』と言う言葉を勘違いして捉えているため 『次に付きまとったらボコボコにされる』なんて木村が思っていることなんて知る由もない
「でもさぁ、あんな噂されるんなら最初から三ツ谷の写真なり何なり見せてたら良かったんじゃない?」
「…へ?噂?」
きょとんとした顔で聞き返してくるにエマは しまった!というような顔を向けた
きっと彼女は『彼氏なんて嘘』という噂を知らないのだろう
「あっ…あ〜…ってば三ツ谷と写真沢山撮ってるのにあんまり人に見せないよねぇ」
エマは無理やり話題を変えようと少し声が上擦ってしまったけどは特に気にした様子はなく エマの質問にう〜んと考え込んでいた
「だって嫌だったんだもん」
「え?嫌?」
エマの言葉にはコクンと頷くと僅かに照れながらコソッとエマの耳元に唇を寄せた
「……それは…」
が耳元で囁かれた言葉にエマは言葉を返そうと口を開くと騒がしい声が聞こえた
「エマ〜!!タケミっちから面白れーこと聞いた!」
「ちょっ!マイキーくんっ!内緒って言ったじゃないですか!」
楽しそうに寄ってくるマイキーの後から慌てたようなタケミチの姿が見えた
「諦めろタケミっち アイツに隠し事は無意味だ」
その後ろをノソっと歩いてくるのは呆れた顔をしたドラケンだった
「そ…そんなぁ…」