第3章 三ツ谷隆〜Another〜
タケミチはたまにとても中学生とは思えない発言をする
「あっ!そうだ、今度一緒に集会に行かない?ヒナもさんと話してみなよ エマちゃんもいるしきっと楽しいよ」
「えっ!?いいの?ヒナもまたエマちゃんに会いたい!」
嬉しそうに言うヒナに「じゃあ約束」と言って自分の小指とヒナの小指を絡めて指切りの形にするとそのまま小指を繋いだままゆっくりと帰り道を歩いた
一方 の後を追った三ツ谷は見失った彼女を探していた
の足ではそう遠くまで行っていないと踏んだ三ツ谷だったが彼女の姿がどこにもないとなると不安になる
だけど三ツ谷にはが行きそうな場所に目星をつけている 見当たらないとなるときっとそこに違いないと…
* * * * * *
「…見つけた」
「え…何で?」
蹲っていたのはと初めて出会った場所 公園
嫌なことがあるとドーム型の滑り台の下にあるスペースに避難する事を分かっていた三ツ谷は案の定いたににっこりと微笑んだ
「何でって俺がの事分かってたら嫌?」
言いながら同じ様に中に入ってくる三ツ谷に「嫌…じゃない…」と小さくが呟いた
「…怒ってる?」
「俺が?何で?」
ポツリと聞いてくるに三ツ谷はそう聞き返した
「だって私黙って…「それはが自分自身で解決出来ると思って言わなかったんだろ?」
そう、以前のだったら三ツ谷に迷惑を掛けたくない 嫌われたくないと思っての事だった
だけど今回は自分で解決出来る!そう思っての事だった
「それにしても…珍しく怒ったな」
「それは…木村くんが隆くんの事 酷く言ったから…」
怒った所を見られたのが恥ずかしかったのかは俯いて頬を赤くした
「うん、すっげー嬉しかった」
別にあんなの言われてもどうも思わない ただが自分の事で怒ってくれたこと自体が嬉しかった
「私も隆くんが迎えに来てくれて嬉しい」
顔を上げて見上げてくるに三ツ谷の顔が緩む
「これからは時間が合えば迎えに来ていいか?」
「あ…それはちょっと…」
「……ん?」