第3章 三ツ谷隆〜Another〜
「…タケミっち…」
声の主は先日、の事を教えてくれた花垣武道だった
隣には彼女の橘日向がいた
「なんか集会以外の時に会うのは変な感じですね」
「あ〜…確かにそうだな」
タケミチとは学校も違うからプライベートで会うなんて事は殆どない
「あの、タケミチくん、お友達?」
隣りにいた橘日向がチョイチョイとタケミチの裾を引っ張りながら聞いていた
「あぁ、そっかヒナはあんまり知らないんだよな、この人 三ツ谷くんって言って東卍の二番隊隊長なんだ」
「えっ!?あ、そうなの!?橘日向です タケミチくんがお世話になってます」
そう言うと橘日向ことヒナは三ツ谷に深々と頭を下げた
「おータケミっちの彼女は礼儀正しいなぁ」
「それって俺が礼儀正しくないって言いたいんですか?」
「そんな事は言ってないって」
「何で目を逸らすんですか…それはそうと今日はさんでも迎えに来たんですか?」
「迎えに…そうだ!追いかけねぇと!タケミっち!ソレ任せた!」
ハッとタケミチの言葉に気が付いたかクルッと向きを変えてが歩いて行った方向へ走り出す
「えっ!?それ?それって?」
三ツ谷が走っていった後ろ姿を見ながらタケミチはキョロキョロと周りを見渡せば三ツ谷のソレが分かった
「…さんに怒られた…」
まさか怒られるとは思っていなかったのかボーゼンと立ち尽くしたままの木村がいた
「…お前さ〜、もう止めとけって俺何度も言ったよな」
木村がいることに気が付いたタケミチは珍しく感が働いて事の出来事を察した
「だって恋人がいるって聞いても実際に見たって奴いなかったし断る口実かと…」
「実際にいたじゃん、ほらもう諦めろよ」
そう言いながら木村の肩にポンっとタケミチは手を置いた
「はっ!!そうか、さんは脅されて嫌々アイツと付き合ってんだよ!そうだろ!な?」
ガシっと逆に肩を掴み返されて力説する木村にタケミチは口がポカーンと開いてしまった
「…は?」