第3章 三ツ谷隆〜Another〜
きっと彼女の事だからこの状況をいかに上手く乗り越えようと頭の中で考えている事だろう
多分また自分で何とかしようと動いた結果だろう
ただの表面だけしか見てない奴らに言い寄られるのは少しばかり気に入らなかった
「それに!さんは俺と帰る約束してるんだよ」
「(えっ?!してないしてない!!)」
した覚えもないことを言われては木村の後ろで思い切り頭を振った
「今から一緒にスーパーに寄って夕飯の材料買って彼女の家に行ってご飯をご馳走になるんだ!彼女料理が上手いんだ!知らなかっただろう?」
ふふんと自慢する木村の後ろ姿を見て段々と腹ただしくなってきた そもそも何分か前まで知らなかった知識をさもずっと知ってるかのように話す姿にふと誰かの影を見た
「嘘言わないで!私は木村くんと帰る約束もご飯作るとも1言も言ってない!」
ピシャリと言い張るに木村はいきなりガシッとの肩を掴んだ
「そんな!照れなくても大丈夫だよ!俺は分かってるから」
「ちょっ…いたっ…」
急に肩を掴まれては驚きと以外に強く肩を掴まれて僅かに顔を歪めた
「に触んな」
三ツ谷はそう言うと木村の手を肩からベリっと引き剥がし素早くを自分の方へと引き寄せた
「た…隆くん」