第3章 三ツ谷隆〜Another〜
「え…なんで?」
そこには初めての学校の校門に立っている三ツ谷の姿を目にしての目が大きく見開いた
「部活、今日休みになったから一緒に帰ろうと思って待ってた」
「それなら連絡くれたら良かったのに…」
「うん?したよ、携帯見てねーの?」
ポケットから出した携帯をチラつかせながら三ツ谷が言うとは慌てて鞄を漁った
「あ…マナーモード解除するの忘れてた」
「はは、何してんだよ」
鞄から取り出したの携帯はマナーモードになっていた為、音もバイブもしなかったので気が付かなかった
「…それで?後ろのヤツ誰?」
にっこりといつもの様に笑顔だか なんとなく怖い
マズイ!とは瞬時に思った
昨日 三ツ谷に『困ったことはない』と言った手前 この状況は非常にマズイ
は僅かに引き攣った笑いを零した
「…笑ってるだけじゃわかんねーだろ?ん?」
頭の中でとにかく上手い言い訳を考えなきゃ!とグルグルと考え込むが こういう時に限って出てこない
「…ちょっとアンタ、いきなりそんなこと聞かれて彼女困ってるじゃないか」
三ツ谷との間に入り込む様にズイッと出てきた木村がさも彼女を助けたかのように出てきた
(何してんのーっっ!!この人!)
「…あ"?」
よりにもよって最悪の事態を更に悪化させた木村にはクラっとする
「俺は木村 佑 彼女と同学年で今アタック中なんだから邪魔しないでくれよ!」
『ハッキリ言う俺格好いい』とでも言わんばかりの声色で宣言するもんだから注目浴びてるし…目の前の三ツ谷は変わらずに笑顔だし…カオス!
あわあわと目を白黒させながら明らかに慌てているの様子を見て小さく笑ってしまった