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キミしか見えない【東京リベンジャーズ】

第3章 三ツ谷隆〜Another〜



は深々と頭を下げてくる木村に萎縮した


「いえ、改めてお礼を言われる様な事じゃないから」


「それじゃあ…」そう言ってがその場を立ち去ろうとした


「あっ!待って!」


木村は慌てて教室を出ていこうとしたを呼び止めた


「あのっ!俺と付き合ってくれないかな?一目惚れなんだ!」

突然言われた告白には不思議そうな顔をした


「…気持ちは嬉しいんだけど私、お付き合いしてる人がいるから…」


「それはもちろん!知ってるよ!でも頑張れば振り向いてくれるかもしれないだろう?」


何を言っているんだろう


そもそもお付き合いしてる人がいると知っていながらそう言ってくること自体理解ができない


は彼のポジティブな言い分に戸惑った


「俺っ、これからどんどんさんにアピールするから!俺のこと考えてよ!」


「…いや、あの…だから…」


言い淀むに向かって木村はブンブンと手を振ると満足したように颯爽と去っていってしまった


ポツンと残ったの口からは「…えぇ…」と小さな声が漏れた



その日から毎日の様に机の中に手紙が入っていた


手紙の内容は様々でその日にあった木村くん的に面白かった事やに対する熱烈な言葉が綴られていた


どんどん増える手紙の束にぐいぐいとくる木村の態度には正直悩んでいた


(でもこんな事エマちゃんに相談してもなぁ…それに隆くんに知られたらまた心配かけちゃうし…)


そう頭の中で巡らせながら下駄箱から靴を取り出して履いた


(取り敢えずスーパーに寄って隆くん家に早く行かなきゃ…)


くるっと向きを変えて校門へと歩こうとした時に背後から声をかけられた


「さん、今帰り?いやぁ偶然だな 良かったら一緒に帰らない?」





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