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キミしか見えない【東京リベンジャーズ】

第3章 三ツ谷隆〜Another〜


 

「そんじゃあ俺はそろそろ帰るわ」


そう言うと三ツ谷はくるりと皆に背を向けて歩き出した


「そんな余裕こいてると後でどーなるか知らねーぞ」


三ツ谷の背中にそうドラケンが投げかけると三ツ谷は振り向くことなく手だけ振ってその場を後にした



バイクを駐輪場に停めて いつもの様に鍵を開けて家の中に入ると同時に1日の疲れも吹っ飛ぶ様な笑顔でが出迎えてくれた


「お帰りなさい!隆くん!」


「ん、ただいま」


別に余裕こいている訳ではない


ただの事を信用しているって事だけ


やっと何も気にすることなく学校に行っているのだから俺が出ていくことで大事にはしたくない


最近では今まで話さなかった学校のことや友達の事を楽しそうに話すから


「今日はね〜餃子に挑戦してみたのっ ルナマナちゃんもね、餡を包むのお手伝いしてくれたんだよ」


「おっ、それは楽しみだな」


靴を脱ぎながらそう返すとは「隆くんがお風呂に入ってる間に用意しておくね」と嬉しそうに言った


風呂から出てくると出来立ての餃子がテーブルに乗っていた


きっと三ツ谷がお風呂に入っている間に焼いてくれたのだろう


コップにお茶をついで持ってきたは「熱いうちにどうぞ」と側にコップを置いて勧めた


「わざわざ焼いてくれたのか?」


「だって隆くんには焼き立てを食べて欲しかったんだもん」


そう笑って言うに心から愛しいと思った





「うん、美味かった」


「ふふ、良かった お皿洗っちゃうからゆっくりしてて」


お腹も心も満たされた三ツ谷は「俺がするよ」と申し出たのだがにやんわりと断られた


お茶を飲みながらぼーっとお皿を洗っているカチャカチャと鳴る食器の音との後ろ姿を眺めていれば思わず口から言葉が出ていた


「なぁ、」


「ん?なぁに?」


「最近困ってる事とかないか?」


「…ないよ?」


「…そっか」


ないと言われればそれ以上は聞くことは出来ない

だけど返事にほんの僅かだけど遅れがあった












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