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キミしか見えない【東京リベンジャーズ】

第3章 三ツ谷隆〜Another〜



「ほら、三ツ谷 スマイルスマ〜イル」

「やめろや マイキー」

三ツ谷が自分の頬を触る様子にマイキーは自分の口の端をあげてニィっとして見せた

マイキーのその場を和ますような雰囲気にタケミチの緊張がほぐれたのか そろ〜っと口を開いた

「あの…そのさんに彼氏がいる事自体が嘘なんじゃないかって噂が拡がっていて…」

「…は?」

まさかの言葉に三ツ谷の口がポカーンと空いた

「断る時に毎回『お付き合いしている人がいる』って言ってるみたいなんすけど 実際に見たとか遭遇したとか情報があまりにもなさすぎて とうとう『さんは断る口実で言っているだけなんじゃないか』とまで…」

「…何だよそれ…」

「あっ!でも大抵はそれで諦めるんすけど…」

「けど…?」

タケミチが言い淀む様子に更に聞き出そうと三ツ谷が詰め寄るとタケミチは僅かに後ろに下がった

「ほら、三ツ谷が凄むからタケミっちが怯えてるじゃない」

「そんなつもりじゃ…」

エマの言葉で無意識に前のめりになってる事に気が付き、申し訳無さそうな顔をした

「あっ!大丈夫っすよ!気になる気持ちは分かるから…それで最近、ちょっと面倒な奴がいるんすよ」

「面倒?」

「俺のクラスの奴なんですけどさん、確かに断ったハズなのに何度もぶつかってるみたいなんですよ」

彼曰く、何度もぶつかればその内振り向いてくれるんじゃないかとポジティブに言い回ってるらしい

「俺も何度も言ってるのに聞く耳持たなくて…」

困ったように言うタケミチにマイキーがエマに尋ねた

「…エマは何も聞いてねーの?」


「え?うん、ウチも初めて聞いたんだけど…何で相談してくれなかったんだろう…」


「がそういう性格だからだろう、エマちゃんに心配かけさせたくなかったんだよ」


そう頭を掻きながら言う三ツ谷の顔は複雑そうな顔をしていた


「そんで?三ツ谷はどうすんの?」


「俺?どうもしないよ」



話を振ってきたマイキーに三ツ谷はそう返すとポケットから携帯を取り出した


「えっ!?何で?困ってそうじゃん!」

「俺に言ってこないって事は自分で解決出来るって感じてるからだろ」

エマの言葉を聞きながら携帯に視線を落とすとパチンと閉じてポケットにしまった

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