第3章 三ツ谷隆〜Another〜
その圧にタケミチは思わず一歩後ずさりしてしまうがマイキー達からと注目を浴びて誤魔化しきれないと悟ったのかゴニョゴニョと言い出した
まぁ、もともと誤魔化しても直ぐに見破られてしまうのだが
「あの…俺から聞いたって言わないで下さいよ?最近、さん スゲー人気なんですよ」
タケミチの話をまとめるとこうらしい
以前は三編み眼鏡でよく下を常に向いていたのでほとんど誰も気にもとめていなかった
あまりクラスの人とも交流が無かった為、いつもポツンとしていた それがある日を境に急に人が変わった様に明るくなった
原因は複雑な環境のせいでもあったのだが、そんなことは関わっている人間以外知る由もないのだから急に変わったの姿に周りはざわついたらしい
それからというもの元々はとても明るいからクラスに溶け込むのは早く、寧ろ一人でいたのが信じられないくらいに順応した
明るくなってくるくる表情が変わり、可愛い顔立ちを曝け出していればワラワラと男子生徒が近付いてくるのは当然で
「なんか、絶対話し掛けたことないだろ?っていうような奴とかが声を掛けてたり、手紙とかも貰ってるらしいっすよ?」
三ツ谷達に囲まれてビクビクしながらもそう話すタケミチに三ツ谷の口元が引き攣った
「男ってあからさま」
いつの間にか寄ってきていたエマが小さく呆れたように呟いた
「でもさ~、って彼氏がいるって周りは知ってんだろ?なのになんでそんな寄ってくんの?」
「あ、それなんですけど…」
言いかけてピタリと言葉を止めるとチラリと三ツ谷の方へ視線を向けた
「俺の前じゃ言いにくい事か?」
「あっ!いえっ…そんなわけじゃ…」
「三ツ谷〜そんな顔してたらタケミっち怯えるだろ」
軽くドラケンに脇を小突かれてそんなに変な顔を向けていたか?と自分の頬を触る