第2章 居場所=三ツ谷隆
「ーーっよしっ!こんなもんかな?」
「、本棚の本の順番って合ってる?」
「あっ、大丈夫 適当に入れてて」
「ん、了解」
三ツ谷は新しい本棚にダンボールの中から本を取り出して次々に入れ込む
「ごめんね、折角のお休みに手伝わせちゃって」
「いいって俺がしたくてしてんだし それに2人でするほうが早いだろ」
「…うん、ありがとう」
そう言ってはキッチンの棚に新聞紙で包まれた食器を出しては仕舞っていく
「それにしても良かったな 一人暮らしが出来て」
「うん、パパが凄い説得してくれたから」
そう言ってはその時の様子を思い出した様に笑った
あれから1ヶ月 の周りの環境はガラリと変わった
あの後、直ぐには両親と連絡を取り 佐野家の道場を借りて話し合いの場を設けた
勿論 あのキョウダイは抜きで
最初、2人は何故こんな所に呼ばれたのかが理解出来ていなかったがの話や頬に付いた傷 そしてにとっては聞きたくなかったであろう携帯の録音の音声を聞いて 両親2人は衝撃的な顔をした
「ずっと…ずっと我慢してたのかい?」
震える声で聞いてくる父 悟には小さく頷いた
「本当は言わなきゃ言わなきゃって思ってたの…」
「何で早く言って…「だって!折角パパが幸せになったのにこんな事で壊したくなかったの!」
そう涙目で訴えるに新しい母、理香子がを思い切り抱き締めた
「ごめんなさい!私の息子達のせいで辛い思いをさせてしまって!」
「…理香子ママのせいじゃないから謝らないで」
そう 許されない事をしていたのはあの2人であって理香子ママではない
「…そうなると今後をあの家に帰すのは絶対にしたくないな」
「あ…あのその事なんですが…」
悟の呟きにの隣にいた三ツ谷が躊躇いがちに手を挙げた
「…そういえば君は誰だね?」
今更ながら三ツ谷の存在に疑問を持った悟は首を傾げて改めて三ツ谷を見た