第15章 パパの育児奮闘記?(ヤタカ編)
それから数年後…やっと天和国に平和が訪れた。
ヤタカは毎日、涼子が置いて行ったぬいぐるみの前に花を供えていた。
ヤタカ「涼子…君のおかげでキクリは助かった…。本当にありがとう。」
キクリ「ヤタカ…また涼子にお話ししてるの?」
ヤタカ「あぁ…。10年程度だけど親子として一緒に暮らしてたしね。やはり消えてしまったと思うと寂しいなと思って…。」
キクリ「そうよね…。でもヤタカがちゃんと涼子のことを覚えていれば涼子はヤタカの心の中で生き続けられるわ…。」
ヤタカ「キクリ…。」
キクリ「……ところで一つ報告したいことがあるの…。」
ヤタカ「どうしたんだい?」
キクリ「実は…赤ちゃんが出来たみたいなの。」
ヤタカ「えっ…本当かい?」
キクリ「えぇ。それでね、もしこの子が女の子だったら…リョウコと名付けてあげたいんだけど…どうかしら?」
ヤタカ「キクリはリョウコでいいのかい?」
キクリ「もちろんよ…。私の命の恩人ですもの。」
ヤタカ「ありがとう…。」
ヤタカはキクリのお腹を撫でる。
ヤタカ「この子は…涼子の生まれ変わりかもしれないな…。」
キクリ「そうかもしれないわね…。ヤタカ…今度は三人で家族になりましょう?」
ヤタカ「あぁ…。キクリ…本当にありがとう。」
数ヶ月後無事に女の子の赤ん坊が生まれリョウコと名付けられた。三人は幸せに暮らしました。
「パパ〜!抱っこして〜?」
ヤタカ「リョウコは甘えん坊だな。」
「だってパパ大好きなんだもん!あっ、ママのことも大好きだよ?」
キクリ「私もヤタカとリョウコどっちも大好きよ?」
「パパは??ママとリョウコのこと好き??」
ヤタカ「もちろんさ。僕は…キクリとリョウコどちらも愛してるよ。」
終