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短編(アラタカンガタリ )

第15章 パパの育児奮闘記?(ヤタカ編)


そして帰宅後は即お風呂へ。外出したらお風呂に入るのが日課である。
「パパ〜!お風呂入ろう!」
ヤタカ「はいはい。」
「背中洗ってあげるね!」
ヤタカ「ありがとう…………。(そういえば僕は他人に素手で触れられることに耐えられないはずなのに…涼子とはずっと一緒にお風呂に入ったり寝たりしてるな。なぜだ!?本来なら気持ち悪いはずなのに別に気にならない!?)」
ヤタカは険しい顔をしながら考える。
「……パパ?どうかした??変な顔してるよ??」
ヤタカ「変とは失敬だな!…僕は他人に素手で触られるのが嫌いなのを知ってるだろ?なのに涼子は平気だからなんでかと思ってね…。」
「ん〜…私難しいことは分からないけど、パパは私のこと好きなんだよ!」
ヤタカ「へ??」
「私もパパのこと好きだから!好き同士だから気持ち悪くないんだよ!たぶん!」
涼子はニコニコ笑いながら言う。
ヤタカ「……そうかもしれないな。」
ヤタカは涼子の頭を撫でた。
「パパにね…いつか凄く好きな人が現れたらその人の事も素手で触れるよ!」
ヤタカ「そんな人が現れるのかな…。」
「現れるよ!神鞘って不老なんでしょ?パパの人生は凄く長いんだからきっと現れるよ!……でも、もしそういう人が現れても私のこと忘れないでね?」
ヤタカ「忘れるわけがないじゃないか…。」

そして涼子が天和国に修行に来て10年が経とうとした頃ヤタカとの別れの時がやってきた。
「パパ…いきなりなんだけど…涼子は明日の早朝に魔法界へ帰ることになりました。」
ヤタカ「…どういうことだい?」
「ちょっと前に修行を終了するようにって通信が入ったの…だから帰らないと…。」
ヤタカ「まさか…もう戻って来れないのかい?」
「…戻って来れないわけではないけど…。何年かかるか分からないの。私…パパと離れるの寂しくて…。」
涼子は泣き出しヤタカは涼子の頭を撫でた。
ヤタカ「そうか…。でも僕は何年でも君が帰って来るのを待つよ。僕は不老だからね…何年も生きるからいくらでも待てるよ。」
「パパ…。」
ヤタカ「戻って来たらまた今みたいに一緒に暮らそう?涼子はずっと僕の娘だよ。」
ヤタカは涼子を抱きしめた。
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