
第6章 人魚(人魚シリーズからネタ借りてます。相手はヨルナミ)

最近、天和国に妙な化け物が現れるようになった。まるで半魚人のような見た目で言葉は通じずひたすら目に入った人間を襲い続ける恐ろしい化け物だ。
ある日その化け物に襲われた土地をヨルナミとヒルコは訪れた。
ヨルナミ「なんて酷い…。」
辺りの民家は崩壊し怪我人や亡くなった民も沢山いたのだ。
ヒルコ「ヨルナミ様!向こうにも誰か倒れてます!」
向かった先には血だらけで死んでいる少女が居た。
ヨルナミ「可哀想に…。」
ヨルナミとヒルコは手を合わせた。
ヒルコ「…まだ若いのにな。ちゃんと埋めてやるからな。」
もう死んでると思ったが少女の指が少しだけ動いた。
ヨルナミ「ヒルコ!待ってください!今、少しだか動いたような…。」
ヒルコ「え!?まさか…。」
すると今度ははっきりと手が動いた。
ヒルコ「生きてるのか!?」
「……うっ。」
ヨルナミ「ヒルコ!今すぐに医師を呼んできてください!」
ヒルコ「はい!」
ヒルコは医師を呼びに向かうとその間に少女は目を開けた。
「…あなたは?」
ヨルナミ「このミツハメの領主のヨルナミと申します。今、私の第一属鞘のヒルコが医師を連れてきますから。」
「私ならもう大丈夫です。」
そう言うと少女は起き上がった。
ヨルナミ「かなりの出血なのですから動いてはいけません!」
「もう止まってますから。」
少女は血の出ていた辺りを見せた。
ヨルナミ「傷がない!?」
ヒルコ「ヨルナミ様!連れてきました!…娘、起きて大丈夫なのか!?」
ヨルナミ「それが…。」
「もう治りましたので大丈夫ですから。わざわざ来ていただいたのに申し訳ないです。」
ヒルコ「傷がない!?どういうことだ?」
「…生き返るところを見られたみたいなので信じてもらえるとは思いますが、私は不老不死の体なんです。死んでも生き返るしちょっとした傷ならすぐに治ります。」
少女は持っていた刀で自分の腕を傷付け布で拭った。すると先程切って血が出ていたのに綺麗に傷は無くなっていた。
ヒルコ「そんな馬鹿な!?不老不死って…なんでそんな状態に!?」
「…私は500年程前に人魚の肉を食べました。一緒に食べた仲間は皆、血を吐いて死ぬか化け物になって…。」
ヨルナミ「化け物って…まさか最近よく出るあの…?」
「そうです。あの化け物は人間が人魚の肉を食べ不老不死のなり損ないです!」
