第33章 パパの育児奮闘記?(アカチ)
神鞘になって10年程経った頃、アカチは異界からやってきた4歳の娘の涼子と出会い面倒を見ることになった。
「パパ〜!!」
アカチ「涼子…。あまり大きな声でパパと呼ぶな。なんか恥ずかしい…。」
「え〜…だって涼子のパパになってくれるって言ったじゃないよ〜!」
涼子は父親を亡くしていてアカチが父親代わりになってくれると申し出たのだ。
アカチ「父親代わりはいいのだが……パパ呼びはな…。」
「でも涼子の住んでたとこではみんなお父さんをパパって呼ぶんだよ〜?だからパパなの〜!」
アカチ「……パパでも構わないが大声は勘弁してくれ。」
「ぶー!」
アカチ「ところで何か用か?」
「あのね!涼子、パパと遊びたいの!」
アカチ「すまないが…これから神鞘会議があるのでナチル達と待っててくれ。」
「涼子も行く!」
アカチ「会議は遊びではないんだ。大人しく待っていろ。」
「いやー!!涼子も行くの!パパとバイバイやーよ!!」
アカチ「……………では途中まで来ていいから会議中外でナチルと待ってるように。」
「うん!」
アカチ「騒いだり泣いたりしたらもぅ途中までも連れて行かないからな?」
「分かった!」
そして首都へ一緒に向かい、涼子はナチルと二人で外で待つ事になった。
ナチル「涼子、何描いてるの?」
「ん?パパのお顔!」
涼子は地面にアカチの顔を描いていた。
ナチル「それがアカチ様なの〜??アカチ様はもっといい男よ!」
ナチルも地面にアカチの顔を描いた。
「わ〜!ナチル上手!」
ナチル「まぁね〜!!」
絵を描いて遊んでいるとアカチが会議を終えて戻ってきた。
アカチ「涼子、大人しくしてたか?」
「ナチルと絵描いて遊んでたよ〜!」
ナチル「二人でアカチ様の顔描いてたんですよ?」
アカチ「……ナチル、俺の目はこんなにキラキラしてるか??」
ナチル「涼子を見る目はこんな感じですよ?」
アカチ「……そうか。」
「パパ!涼子も描いたの!見て!」
アカチ「(これが俺なのか…?妖怪に見える……。)……上手に描けたな。」
「本当〜!?」
アカチ「あぁ。」
アカチは涼子の頭を撫でた。