第26章 ヨルナミとおバカ主人公8
「ヨルナミ〜!見て見て〜!!」
涼子が丈の長いコートを着て走ってきた。
ヨルナミ「…………。」
「あら?無視??」
どうせロクでもないことなので涼子が騒ぎ出したらヨルナミ無視する事にしたのである。
「まぁいいわ!これを見なさーい!!」
涼子はヨルナミの前に行きコートの中を見せた。まるで露出狂のように。
ヨルナミ「なっ!!…………ん??」
「どぉ?似合う〜??」
ヨルナミ「…どうしたのです?そんな格好して…。」
涼子は珍しく着物を着ていた。
「キナの神意で着せてもらったの〜!似合う〜??」
ヨルナミ「……まぁ、それなりに。(ちゃんとするとわりと可愛い……が!そんなこと言ったら調子に乗るだろうから腐っても言ってはいけない!!)」
「何よ〜!『綺麗だね。』くらい言ってくれてもバチは当たらないだろうに!」
ヨルナミ「…ヒモロゲならきっと言ってくれますよ。」
「ヨルナミに言ってほしかったのになぁ…」
ヨルナミ「えっ…」
「まぁいいや!ちょっと他の人にも見せてくる〜!!」
そう言うと涼子はわざわざコートを着て走って行った。
ヨルナミ「わざわざ上着着る事ないのに…。もしかしていきなり開けた時の驚いた顔が見たい?」
ヨルナミは涼子のことがなんやかんやでよく分かってらっしゃるのです。
そして涼子は属鞘達にも着物を見せに行った。コートを開けた瞬間ドン引きされたが珍行動はいつものことなのでみんなそこはとりあえず突っ込まずにそれなりに褒めて?くれた。
シオツチ「ほぉ…ヤマンバ娘、今日はまともに見えるな。」
ヒルコ「馬子にも衣装って奴だな!」
クンヒラ「いつもそういう格好ならいいのにな。」
ヒモロゲ「……………。」
「普通に似合うって言ってくれる奴はいないわけ!?」
クンヒラ「普段の行いが悪いせいだ。」
「けっ!おっさんウザッ!」
ヒルコ「つーか、ヒモロゲ?なんで黙ってるんだ?」
ヒモロゲ「おっ……」
「は?」
ヒモロゲ「俺の嫁になってくれ!!」
「断る!!」
ヒルコ「うわっ…迷う事なく拒否しやがった。」
ヒモロゲ「いいじゃないか!お前相手いないだろ?」
「居なくても貴様で妥協するつもりはない!」
ヒルコ「だいぶ酷えこと言ってるぜ…この女。」