第13章 暖かく和やかに
健診を終え久しぶりに2人で外食をした後、杏寿郎さんと私はショッピングモールへと足を運んだ。
私は久方ぶりの杏寿郎さんとのショッピングが嬉しくてはしゃいでいた。
「杏寿郎さん杏寿郎さん!このワンピースなんてどうでしょうか?」
「いいと思う!色はこちらの方がナオに似合う」
「本当ですか?ではこちらにします!」
「1着では足りないだろう。せめてもう1着選ぶと良い」
「え?良いんですか?じゃあ今度は杏寿郎さんが選んでください」
「むぅ…君は何を着ても素敵故迷ってしまうな」
「ふふっ…杏寿郎さんったら」
側から見たらバカップルだったろう。でもそんな周りの目も気にならないほど、私は杏寿郎さんとのショッピングが楽しくて仕方がなかった。
杏寿郎さんと腕を組み、というよりもほとんど杏寿郎さんの腕にしがみつくようにしながらモール内を歩いていると
「煉獄さん!ナオさん!」
聞き覚えのある声に呼ばれ、杏寿郎さんと私は腕を組んだまま振り返る。
「炭治郎くん!こんにちは!」
「偶然だな、竈門少年。買い物か?」
「はい!お二人も買い物ですか?」
「うん。炭治郎くんは1人?」
「いいえ!カナヲと一緒です」
てっきりいつもと同じ善逸くん、伊之助くんと3人かと思っていた。それがカナヲちゃんと2人。
「ふふっ。デートって事ね」
私がそう言うと炭治郎くんは、ほんのりと頬を赤く染め
「はい。デートです」
と嬉しそうに言った。
「あ!カナヲ!こっちこっち!」
カナヲちゃんはお手洗いにでも行っていたのか、炭治郎くんがお店の脇から出てきたであろうカナヲちゃんに向かってブンブンと手を振っている。こちらに気づいたカナヲちゃんは一瞬目を見開き驚いた顔をしたものの、ハンカチをバックにしまい終わるとこちらに向かって小走りで近づいて来た。
「カナヲちゃん、こんにちは」
「ナオさん、煉獄先生、こんにちは」
「元気か?栗花落少女!」
「はい。炭治郎、待たせてごめんね」
「ううん。全然待ってないよ」
そう言って笑い合う炭治郎くんとカナヲちゃん。
…なんて甘酸っぱいの。
2人のその初々しい様子に、私の胸はキュンキュンと音を立てていた。
私が知っている昔のカナヲちゃんと比べると、今のカナヲちゃんは表情豊かでより可愛らしくなったと思う。