第12章 変わらぬ愛をあなたに誓う
「瑠火様っ!」
私は思わずパッと瑠火様の顔を仰ぎ見る。
瑠火様が私のこの微妙な気持ちを理解してくれた!
と、そう思たのに
「ナオさんはハツカネズミなどではありません。"ヤマネ"です」
ときっぱり、はっきりと言った。
…ヤマネ…?
私は思わずスマートフォンを取り出し、"ヤマネ"と調べてその画像を検索した。杏寿郎さんも、ヤマネの姿がよくわからなかったらしくスマートフォンで検索している様だ。
表示されたヤマネの情報、そして画像を見て私は愕然とした。
…齧歯類…ネズミじゃん。
ガックリと肩を落とした私の横で
「これはなんと…っ!確かにハツカネズミよりもナオらしい!」
嬉しそうに杏寿郎さんが声を上げた。
「…私らしいってなんです?」
思わず杏寿郎さんをギロリと睨みつけると、その先にいた千寿郎さんと目があった。すると千寿郎さんはフイっと私から目を逸らす。その反応にとても嫌な予感がした。
「…千寿郎さん?なんで目を逸らすんです…?」
嫌な予感がするのに、どうしても聞かずにはいられない。
「あ…あの…俺は…」
「何だ千寿郎?」
千寿郎さんは言うのを迷っている様だ。その様子から、私にとって嬉しくない事だろうなとは察しがついてしまう。
「俺は…"チンチラ"に…似ていると…ずっと思っていました…」
そう申し訳なさそうに、明後日の方向見ながら言った。
…"チンチラ"…?
聞いた事はあるがこれまたパッとその姿が頭に浮かんで来ない。今度はスマートフォンで"チンチラ"と調べてみると
「おお!」「まぁ」
両隣から聞こえてくる嬉しそうな声。
一方で私は先程よりも更に肩を落としていた。
…齧歯類…これもネズミじゃん。
ハツカネズミ、ヤマネ、チンチラ、どれも良いと喜ぶ3人と、対照的にどんよりと肩を落とす私。視線を感じ、目線を上げるとこちらを憐れむ様に見ている槇寿郎様と目があった。
「…槇寿郎様」
「やめろ、俺に話を振るな」
「私って齧歯類なんですか?ネズミから抜け出せないんですか?」
「…俺は、知らない」
「煉獄家の皆さんは虎やら猛禽類やら猫やらかっこよくて凛々しい動物に例えられるのに、私はどうして齧歯類なんです?私は皆さんの捕食対象なんですか?」
「…っ」
「あ!槇寿郎様笑ってますね!肩が震えています!酷い!」