第12章 変わらぬ愛をあなたに誓う
「そうだな。こうして君にくっついて座るのも、人目を盗んでは口付けてしまうのも、何度も抱きたくなるのも、全て俺が君に甘えたいが故の行動だ」
そう言って私の首筋に
ちゅっ
と口付ける杏寿郎さんに、私の胸が、そして下腹部がキュンッと音を立てて反応する。
「…そんな風に言われたら…嬉しすぎて断れなくなっちゃうじゃないですか…」
私は身体を捻り、杏寿郎さんの後頭部に手を伸ばし、グッと力を入れ杏寿郎さんの顔を自分の方に引き寄せ、
「…たくさん、甘えてください…」
と言って
ちぅ
杏寿郎さんを誘うように自ら口付けた。
普段私から杏寿郎さんに口付けることはあまりない。そのせいか私が杏寿郎さんの顔を引き寄せた際、杏寿郎さんは目を見開き驚いていた。けれども私が何をしようとしてるのか理解すると、その目に欲を宿し、スッと目を細めた。
ちゅ…ちぅ…
私は杏寿郎さんの唇を啄むように何度も軽い口付けを送る。そんな私の様子を杏寿郎さんは決して目を閉じることなく、じっと見つめていた。その顔が何とも色っぽい。杏寿郎さんは私を試しているのか、杏寿郎さんから口付けを返してくれる様子はない。私はなんとか杏寿郎さんを誘惑しようと、杏寿郎さんの下唇をハムハムと軽く齧ったり、ちゅぅっと吸ってみたりする。
私のその行為に杏寿郎さんはピクリと眉を動かした。
…もう少し…。
最後の仕上げとばかりに、私は杏寿郎さんの口内に自らの舌を差し込み、杏寿郎さんの舌をぺろりと舐めた。
杏寿郎さんはカッと目を見開き、その後すぐ眉間に皺を寄せた。いよいよ我慢の限界を迎えたようで、今まで反応を示すことのなかった杏寿郎さんが私の頬をガッと掴み
「んっ…ふぅ…っ」
私の口内をその舌で犯さんとばかりに激しく動かし始めた。
私は、かつてないほど興奮していた。今すぐ浴衣を脱ぎ捨て、杏寿郎さんのそれで身体を貫いて欲しいとすら思った。私がその欲に身を任せ杏寿郎さんの浴衣の合わせを開こうと手をかけ、杏寿郎さんも同じように私の浴衣の合わせに手をかけたその時、
「失礼します。煉獄様。夕食をお持ちいたしました」
と離れの入り口の方から声が聞こえてきた。
ピタッと杏寿郎さんと私の動きが止まる。
…嘘…でしょ…?
チラリと時計を見ると、確かにそれは夕食の時間である6時を指し示していた。
