第12章 変わらぬ愛をあなたに誓う
「むぅ。良いとは思う…だが、正直言うと俺はそう言った類のものを選ぶのは得意じゃない。任せても良いだろうか?」
確かに、聞いてはみたものの杏寿郎さんが言った通り、杏寿郎さんはあまり石鹸やら入浴剤の事を聞かれてもあまりピンと来ないだろう。
「わかりました!では私の独断にて瑠火様のお土産は選ばせて頂きます!」
私は先程どうかと聞いた石鹸と、温泉の素の詰め合わせを選びカゴに入れる。
「そのたくさんの温泉饅頭は学校の皆さんへのお土産ですか?」
「うむ!あとは自宅用のものもある!千寿郎へのお土産だが、手拭いとボールペンが良いかと思うのだが、一緒に見てはくれないか?」
「あ!良いですね!是非一緒に選ばせてください」
杏寿郎さんと私はそんな感じで、煉獄家用、職場用のお土産をたくさん買い込み離れの部屋へと戻った。
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「杏寿郎さん。ご飯までまだ時間があるので、大浴場に行ってこようと思うのですが杏寿郎さんはどうしますか?」
部屋付き露天風呂はもちろん最高だった。けれども、この旅館の大浴場にはたくさんの種類の湯船があるとホームページに記載されており、とてもおすすめだと口コミもされていた。私はどうしてもそちらにも行ってみたく、夕食までまだ時間がある事を良いことに、大浴場まで足を運ぶ事を決めた。
「ならば俺も行こう!ナオと共に入れないのは残念だが、実は俺も気になる風呂があってな」
「やった!それじゃあ準備して早く行きましょう」
「うむ!」
ワクワクと胸を弾ませながら、下着、浴衣、バスタオル、化粧水、乳液、ヘアオイルをバックに詰め、杏寿郎さんと私は大浴場のある本館の方へと向かった。
大浴場の前に到着し、杏寿郎さんは左側にある男湯の入り口の前で、私は右側にある女湯の入り口前で一旦立ち止まる。
「では5時に先ほどのお土産コーナーで待ち合わせるのはどうだろうか?」
「良いと思います!それでは、お互いに楽しんできましょう!」
私はウキウキと胸を弾ませながら入口に入ろうとしたが、杏寿郎さんにグイッと腕を引っ張られ、
ちゅっ
と短く口付けられる。
「…っ人に見られてしまいますよ!」
慌てる私を全く意に返さず
「心配ない!いないのは確認済みだ!」
と、言ってのけ"わはは"と笑いながら杏寿郎さんは男湯へと消えていった。
