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暖かく和やかに【鬼滅の刃】【煉獄さん】

第11章 待ち侘びた日々


「おう!お前ら!一緒に来たのか?」

爆弾を落とした宇髄様は、自分には何にも関係ないと言わんばかりに私と杏寿郎さんの横を素通りし、不死川様の方へと向かって行く。私も杏寿郎さんの手を振り払い、カナエさんとしのぶさんの方へ行こうとした。

「…っ!」

けれどもその手を振り払うことは叶わなくて、杏寿郎さんはじっと私の目を見つめている。

「…離してください」

「断る」

杏寿郎さんは間髪入れずに答る。

「喧嘩でもしたの?主役2人がそんな顔をしていたら、みんな心配してしまうわよ?」

「そうですよ。私達は先に行きますので、ちゃんと仲直りしてから来てくださいね」

「ったく!仕方ねぇ夫婦だな!」

カナエさんとしのぶさんは兎も角、こうなった原因は宇髄様ではなかったか。掻き回すだけ掻き回して去っていく宇髄様の後ろ姿を私は恨めしげに目を細め見る。その間も、杏寿郎さんからの視線はそらされる事ない。

「おいお前。何を拗ねてるか知らねェが、むくれてねぇでちゃんと思ってる事は言ってやれェ。言える相手がそこにいる。こんな幸せな事ァねぇだろォ?」

そう言って私の肩をポンと叩き、不死川様も行ってしまった。


"ちゃんと飯食ってんのかァ?"
"たまたま貰ったかからやるよ"
"煉獄のところに飾ってやれェ"


柱になれとあれだけ厳しい態度だったのに、見廻りや任務の帰りに会うたびに、何かしらをくれた不死川様(圧倒的におはぎの頻度が高かった)。物凄く怖い顔の奥に、優しさが隠れていることに気づくのにはそう時間も掛からなかった。

「…はい」

「すまんな!不死川!」

振り向くことなく、手だけヒラヒラと振り3人の後を追って不死川様も行ってしまった。残されたのは杏寿郎さんと私の2人。

「ごめんなさい。杏寿郎さんが沢山の女の人にチョコを貰ったと聞いて…嫉妬しました。私がしたくてしょうがなかった事…他の誰かが杏寿郎さんにしていたと思うと…悔しかったんです…」

醜い嫉妬心に駆られる自分が情けなくてボソボソと言う私の腕を、杏寿郎さんの腕がグイッと引き、その胸に抱きしめられる。

「…君は本当に愛らしい」

気を悪くされても仕方ないと思っていた私は、杏寿郎さんのその以外な反応にチラリと目線を上げる。

「安心しろ!断るのも悪いと思い今までは受け取って来たが、もう君以外のものは受け取るつもりはない」
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