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暖かく和やかに【鬼滅の刃】【煉獄さん】

第11章 待ち侘びた日々


急ぎ玄関に向かうと、杏寿郎さんはまだ靴を履いたままでなんとかお出迎えに間に合った。

「杏寿郎さん!お帰りなさい!」

杏寿郎さんは持っていた鞄を靴箱に置き、小走りで近づく私に向かって両腕を開げる。私はその胸へと飛び込んだ。

「わざわざ走ってきてくれたのか?」

「はい!どうしてもお出迎えしたかったので」

「そうか!それは嬉しい限りだ!これから毎日ナオに出迎えてもらえると思うと俺は嬉しくて飛び上がりたくなる気分だ!」

嬉しくて飛び上がっている杏寿郎さん。想像するととても可笑しくて、私はその胸でクスクス笑った。けれども杏寿郎さんはまだ靴も脱いでいない。まだ引っ付いていたい気持ちはあるが、それでは靴を脱ぐことは不可能だ。名残惜しく思いながらその腕を離した。

邪魔にならない様少し後ろに下がり、靴を脱ぐ杏寿郎さんを見守る。シャツに、ネクタイ、スラックス姿の杏寿郎さんは隊服に羽織、和服とはまた違った魅力があり、私はその姿にほうっと見惚れてしまう。

杏寿郎さんってばどうしてこんなに素敵なの。毎日この姿にお目にかかれるなんて私、幸せすぎる。

靴を脱ぎ終え、三和土から上がってきた杏寿郎さんはただ黙って自分を見つめる私に

「どうかしたのか?」

と首を傾げている。

「…なんでもありません。ただ杏寿郎さんがあまりにも素敵なので見惚れてしまっただけです」

そう馬鹿正直に答える私に杏寿郎さんは

「ナオは愛らしいな」

と眉を下げ微笑んだ。




食事を終えお風呂も済ませ、杏寿郎さんと私は部屋へと戻ってきた。杏寿郎さんは仕事用の鞄に手を掛け、

「テストの採点が残ってしまってな。しばしの間こちらに集中する」

そう言って、座卓にバサリとクリップでまとめられた紙を出し、座布団に腰掛ける。その座卓には何故か私の虎のぬいぐるみが飾られており、そのミスマッチな光景にクスリと笑ってしまった。

「持ち帰りの仕事が多いんですか?」

「いいや!今までは全て学校で済ませてから帰宅していた。だが君が家で待っていると思うと我慢できなくてな!初めて仕事を持ち帰ってしまった!」

そう言って微笑む杏寿郎さんに、私の胸はキュンと高鳴る。
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