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暖かく和やかに【鬼滅の刃】【煉獄さん】

第7章 幸せに手が届く


「ありがとうございます。本来であれば私も杏寿郎さんと一緒に今日から任務に就くべきだったのですが‥婚儀の準備の方が滞ってしまって‥」

炎柱の継子として本来であればそんな私的な理由で任務を後回しにする事は許されない。でもお館様と杏寿郎さんがそうしろと言ってくれたので今回だけはその言葉に甘えさせてもらった。

「一生に一度の晴れ舞台ですり。お館様がこの間仰っていたようにこんな時くらい自分の幸せを優先して下さい。私もとても楽しみにしています。あ、明日くれぐれも大怪我なんて負って来ないで下さいね。流石の私も傷が治る特効薬は作れないので」

柱であるしのぶさんのこの言葉は、どこか罪悪感を拭えずにいた私の気持ちを落ち着かせてくれた。

鬼殺隊に入ると決めたあの日から今までいろいろな事があった。ずっと、1人で生きていくんだと思っていた。だからまさか、自分が誰かを好きになって、その人と結ばれる日が来る日なんて‥今でも信じられない自分がいる。

「‥しのぶさん‥たくさんたくさん、ありがとうございました。そしてこれからも友人として‥よろしくお願いします」

しのぶさんは少し驚いた後、優しい笑顔を浮かべて

「はい、こちらこそよろしくお願いします」

と言った。



———————



「おかえりなさいナオさん」

「ただいま戻りました」

煉獄家に戻ると、千寿郎さんが玄関までお出迎えをしてくれた。この素直で優しい子が、私の義弟になるのかと考えるとそれも楽しみで仕方がない。

‥なんだろう。今とてつもなく千寿郎さんを甘やかしたい気分。

そんな私の気持ちを知るはずもない千寿郎さんは、黙ってただ見つめてくる私に不思議そうな顔をしている。

「‥千寿郎さん」

「はい。なんでしょうか?」

「‥抱きしめさせてもらっても‥良いかな?」

「‥え?」

急な私の発言に驚いたのか、もしくは脈絡が無さ過ぎて理解できなかったのか、千寿郎さんは珍しく年相応な顔をしていた。それがまた愛おしくて、私は千寿郎さんの返事も待たずにその身体をフワリと抱きしめた。

「‥え!?ナオさん!?急にどうしたんですか!?」

驚いてはいるが、振り解く様子もない。なので、きっと嫌ではないはず、と勝手に解釈させてもらった。

「うーん?何でもないよ。‥ただね、千寿郎さんと家族になれるのが‥嬉しいなって」
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