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暖かく和やかに【鬼滅の刃】【煉獄さん】

第7章 幸せに手が届く


「ナオ!急ぐぞ!」

「はい!」

単独行動をするはずの鬼が集団で行動し、近くの村を襲おうとしている。一般隊士だけだはもう手に負えないので救援に向かって欲しい。

そう連絡があったのはつい先程のこと。私と杏寿郎さんは烏からその連絡を受けるや否やその場所へ急ぎ向かった。

「鬼が集団で行動するのは明らかに不審だ!十二鬼月の可能性が高い!」

真っ暗な森を抜け、間も無く報告のあった村に到着する。

「杏寿郎さん、お願いがあります」

「なんだ!」

「今回、他の鬼をまとめていると思われる鬼の頸‥私に1人で狩らせて下さい」

先を走る杏寿郎さんがチラリと私の方を振り向く。

「鬼の能力もまだわかっていない今、そんな約束はできない!」

やはり、そう言われると思った。でも、今回は何がなんでも私が狩りたい。

「‥この間烏に言われたんです。次に強い鬼を狩る事ができたら階級が上がるだろうって」

私のその言葉に杏寿郎さんの眉がピクリと動く。

「次に階級が上がれば、私は甲です。私、柱の次に強い階級になれるんです」

自分が柱になれる器ではない事を自分が1番よくわかっている。志が甘いと言われるかもしれないが、私はずっと杏寿郎さんの継子としてなるべく一緒の任務に就きたい。だから、私にとっての目標は甲まで階級を上げる事だった。

「そうすれば私、杏寿郎さんの妻になりますって‥槇寿郎様に胸を張って言えると思うんです」

杏寿郎さんは珍しく迷っている様だった。それでもすぐに

「わかった!だが俺が無理だと判断した時はすぐに止める!それで良いな!」

と再度私を振り返った。

「‥ありがとうございます!」

絶対に、鬼の頸を1人で斬ってみせる。そして階級を上げるんだ。




———————————-

「配下の鬼は俺が斬る!絶対に君に手出しはさせない!」

そう言って杏寿郎さんは鬼が集まる気配がする方へと姿を消した。一方私は、古びた寺の中から感じる明らかに他とは違う気配の元へと向かう。









相性が悪かった。

「ひゃっはは!お前の攻撃は俺には効かない!残念だったな!」

「‥っ!!」

その鬼は、炎を操る鬼だった。そこまで強い訳ではない。でも私の呼吸による攻撃を殆どものともしなかった。むしろ私の攻撃を吸収して、身体を大きくしていく。
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