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暖かく和やかに【鬼滅の刃】【煉獄さん】

第1章 終わりと始まり


ドクドク。

心臓が耳にあるんじゃないかと勘違いするほど大きな音を立てる。姿が変わっていたからすぐに気がつかなかったがそこにいたのは紛うことなき探し求めていたあの鬼だ。冷静に作戦を、そんな余裕は早速なくなり私は女性と鬼の間へと飛び込む。

「なんだお前!俺様の食事の邪魔をするな!」

鬼は急に現れた私に一瞬驚いたように見えたが、すぐに鬼殺隊士だと気づき標的を私へと変えた。

「お願い!この人を出来るだけ安全なところへ!」

相棒の烏に女性をお願いし、渾身の力を込めて鬼に斬りかかる。

水の呼吸弐の型 水車

回転の勢いで鬼を押し込む。

「くそっ!折角久しぶりにありつけた獲物が逃げちまうじゃねぇか!退きやがれ!」

「あんた見た目の通り馬鹿なのね!この状況で逃がすと思う?空っぽの脳みそで考えてみなさいよ」

「あぁん!?俺を馬鹿にしてんのか!?お望み通りテメェからぶっ殺してやるよ!!」

「やれるものならやって見なさいよゲス野郎」

簡単に挑発に乗ってきた鬼をさらに煽り、来る時に通ってきた戦いやすそうな森へと誘導する。呼吸を上手く使いながらなんとか誘導に成功し、静かな森で私は探し求めていた鬼を正面から見据える。

「‥私の顔に見覚えはない?」

あの時のあの光景が鮮明に思い出される。

「はぁ?テメェなんか知るわけねぇだろ。俺が興味があるのはガキを孕んだ女だけだ」

プチン、と頭の中で何かが千切れた音がした。

「‥っ私はあの日から1日だってお前の事を忘れたことはない!ハナエさんの仇‥今日必ず撃たせてもらう!」

大切なあの笑顔を奪った憎っくき鬼を、今日必ずここで討ち取る。例え相討ちになったとしても。


もう何時間戦い続けているのか。辺りには日輪刀と鬼の爪がぶつかる音だけが響く。鬼が弱ってきていることは確かだが、決定打に欠け中々首を切ることができなかった。そして自分の限界も近い。

「っとにしつけぇな!早く死ねよ!」

呼吸も乱れおそらく出せる技はあと一撃。もうそれに賭けるしかない。どちらもギリギリの状態で、先に隙を見せた方が負ける。お互いがそう感じていた。

ほんの一瞬、何かに気がついた鬼に僅かな隙が生まれたのを私は見逃さなかった。

水の呼吸拾の形 生生流転

非力さを回転の勢いでカバーし、私の渾身の一撃は漸く鬼の頸を捉え頸と胴体を真っ二つに切り裂いた。
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