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片思い連鎖

第14章 夏 × 恋






放課後、私は受付当番なので
帰り支度して図書室へ向かうことにした。


智凪はバッチリの化粧(ナチュラルメイク)で
るんるんで帰って行った。




「愛里」


「和也、どうしたの?
 私、当番だから早く行かないと」


「待っとく。終わるの」





珍しい。


和也が待っとくなんて。


いつもならさっさと帰るくせに。
どうしたんだ。

奢れとか言われるんじゃないの





「....い、いけど。遅くなるよ?」


「平気。ちょうど眠かったから」


え、意味不明なんですけど。





という訳で、今日は和也と一緒に
図書室へ行きます。




「愛里はさ、藤瀬のこと
 良い先生だって思ってる?」



「思ってるよ、優しいもん」



「...そこに下心は、ないですよね」





和也は真剣な目つきで言う。



なんでそれ今言うの?




「和也には関係な「ある、ありますよ!!」




少し大きめに言った一言は、
知らない和也を見た気がした



「……ごめん。早く行きましょう」



「うん…」





関係ないよ。

和也には関係ない。




もっと昔、和也も私に言ったんだよ
ほっとけって、関係ないだろって



同じこと言ってるだけなのに、
なんで怖い顔するの?


なんで切なそうなの?





私には、分からないよ






 
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