第11章 愛されたい × ただそれだけ
告白、されてる。
見つめた視線の先に彼と女の子
彼は無言で横に首を振る。
それでも、ただただ不安だった。
離れて行かないか不安で、不安で。
泣きそうになった日もあった。
ただ、愛されてる実感が欲しかった。
「ねえ、デートしようよ!」
「いつ?」
「日曜日、とか」
「その日は相葉ちゃんと遊ぶから駄目」
ただ、欲しかっただけ。
あの時、もし不安でなければ
過ちなんて犯さなかった。
けれど遅かった。
私の心の中で何かが崩れていく。
「…そっかあ……」
「次は、ぜったい。約束」
あなたと私の約束は、
いつだって不確かで、儚いものだった。
「…次なんてないくせに」
怖くて、心配で、不安で、
ドンッ
「ちょっと!」
「ごっ、ごめんなさい…!」
「気をつけなさいよ!!」
付き合ってる、そんな形だけのもの。
貴方は知らない。
どれだけ私が不安だったのか。
どれだけ怖くて壊れそうだったのか。