第10章 潤 × 天琉
「……ーん!じゅーん!!」
「…んん……?」
目を開けると呆れ顔の川辺。
空は赤みのかかった色にかわってた。
「どんだけ寝てんだよ、放課後だぞ」
「やーべー。」
「ほんとそれだよ。次からは補習させるぞって」
久しぶりにガチ寝した。
夢で大野くんが出て来た。
携帯を開けば、ニノからのメール。
【ごめん。智がヤバいから
潤くんの家に連れてくね、ほんとごめん】
「自分の家に連れてけよ」
ヤバいから、ってどういうこと?
やっぱ天琉になんかされたのかな。
「帰る」
「はぁ!?
ちょっ、待てよ!ほらかばん!」
「川辺!お前も来い!
お前いたら多少は落ち着くから」
「…おう!」
馬鹿らしい。
なんでそんなに好きなら、
二股なんかしたんだよ。
してなかったら、別れずに済んだろうに。
自業自得だろ?
「まじうぜえ!!」
「いきなりなんだよっっ!」