第4章 幼馴染み氏 × ヤキモチ
授業中、
俺はずーっと携帯でゲーム。
勉強なんてそこそこ出来るし、俺。
聞かなくても出来ちゃうのが俺。
俺、天才だしね
『はい、二宮くん正解ねー』
当てられた問題も余裕で答えてしまうから
隣の愛里はブスっとして
「なんか腹立つんだけど…」
と睨んできた。
それは妬みと捉えてしまうよ?
ブスっとしたまま愛里は
シャーペンをカリカリ動かし続ける。
これだから馬鹿はダメだ。
あとで馬鹿にしてやろうっと。
と思ってたら、近くに座っていた
『智くん』が身を乗り出して
「おいら全然わかんねぇから教えて」
と聞いた。
もちろん先生には見えてるけれど、
『大野くーん、先生さみしいなー
先生に聞いてほしいなー』
とわざとらしく声をかけるだけ。
馬鹿同士お似合いなんじゃない。
天才の俺にはよく理解できないけど、
ヘラヘラ笑ってりゃあさ?
「妬くなよ先生ー、
おいら人気モンだからさぁ」
「ちょ、大野くんっ…!」
仲良しこよしかよ。
ふん、
ヤキモチじゃないけど。
ちょっとイライラするかもしんない。