第3章 私 × 生徒会長
「遅いなーって来てみれば…
随分、楽しそうにお話してますね?」
「う、っわ、和也!!?」
びっくりした。
いつの間に居たのか、
入り口のドアに寄りかかってこちらを見る和也。
遅いなー、って。
来るなら自分で返せばいいじゃん。
「和~、元気してるー?」
ヒラヒラと手を振る櫻井先輩。
なんだか彼女みたいな振る舞いに、
思わず笑ってしまう。
「…ちょ、やめなさいよ。
和呼びは笑われるって…あー……」
恥ずかしそうに顔を隠す和也。
しかし櫻井先輩はよく分かってない様子で、
ん?と首をかしげる。
可愛いなあ!もう!!
「……ぶりっ子。」
小声で頬を赤らめた和也が言った。
お前もお前で可愛いなあ!!
「…それ愛里ちゃんにも言われた」
なにがぶりっ子なのー?
と可愛く言うから、
なんだか罪深い男だなと改めて思った。