第2章 居眠り同級生 × 幼馴染み氏
完璧に好きじゃん、とか思ったけど
敢えて言わないでおいた。
俺って優しいからさ。
「じゃー、なんで怒ってんの?
おーしーえーてー」
「可愛くありません」
話し掛けてきといて、
会話にならないってどうなの。
ふーん、と相槌を打つと
二宮くんは不機嫌な顔で、
「あんま仲良くされるとムカつきます」
と言った。
その意味を分かっていて、
理解して。
「もお、妬くなって~
おいら人気者だからさっ」
と冗談で返した。
なんせ彼は、凄い真剣な目付きで
ジーッと俺を見てたんだから
モヤモヤとした気持ちも、
その"ムカつく"分類に入るかな。
「あの。」
下がりかけた口角を
くいっと上にあげた
悟られてはいけない。
おいら、そんなキャラじゃねぇもん