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【MARVEL】This is my selfishness

第6章 6th




「ハハッ、それは止めてくれ。ミアとの二人暮しを邪魔されたくない」


キッパリと言うバッキーにわたしもケリーさんも目を丸くした。
そしてわたしはすぐに自分の顔が熱くなるのを感じ、ケリーさんは眉を顰めながら「なぁに、それ。妬けちゃうわ」とバッキーの頬を指で撫でた。



​───────わたしとの二人暮しって…


確かにわたし達以外に住んでる人がいないから、アパートには二人暮しだけど…どうしても違う意味に​─────【同棲】という方の意味を想像してしまって、心臓がバクバクする。




今の環境を邪魔されたくないというバッキーの発言に、変に期待してしまう。勘違いしてしまう。


わたしが何も言えないでいる間にも2人の会話は進む。



「そうだわ。今日、お店に来る?」

「ああ、そのつもりだ」

「だったら私を指名して頂戴よ」



ケ、ケリーさん、ストレートだなぁ…

言われたバッキーは口角を下げて「悪いが指名する気は無い」と答えた。


「指名料は要らないから。私ともっとお喋りしましょ?」

「君を指名したい客は他に大勢いるだろ?俺はカウンター席で十分なんだ」



…バッキーも綺麗な人、好きだと思ってたんだけど…何でそんなに断るんだろう?指名料も要らないって言ってくれてるのに…。



そう思いつつも、2人がソファー席で仲良く並んで、密接してお喋りする様子を想像したら胸がチクリと痛んだ。



「私が貴方とお喋りしたいのよ。他の誰かじゃなくて貴方と」


そう熱心に見つめられて折れない男性はいないんじゃなかろうか。
バッキーは短く息を吐いて「考えとく」と答えた。



その答えにとりあえず満足したのか、ケリーさんは笑って「お邪魔して悪かったわね。じゃあ、またお店で」と言って優雅に去って行った。



『…バッキー、ケリーさんに気に入られてそうだね』


ケリーさんが去って行くのと入れ違いに注文していた料理が届いた。
ハンバーグを1口サイズに切って口に運びながら言う。





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