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【MARVEL】This is my selfishness

第4章 4th




「お休みする前よりなんだか柔らかくなったみたい」

『へ?』




どういう事?と首を傾げると、ロンさんは優しく微笑んだ。


「ミアちゃん、態度が冷たいとか素っ気ないとかはないんだけど何処か壁を感じる子だな、って雰囲気があったのよね。今はそれがなくなったような感じ…と言えばいいのかしら?」



ロンさんは口に人差し指をあてながら「う〜ん」と言う。




「お引越ししてから何か心境の変化でもあったの?」

『心境の…変化…?』




今度はわたしが『う〜ん』と言う。


心当たりがあるのはやっぱりバッキーだろうか?




『心優しいお隣さんに恵まれました…?』

「あんら!!男?女?」



ロンさんは目を輝かして身を乗り出してきた。



『お、男の人です』

「あららららら〜!ミアちゃんも隅に置けないわね〜」

『え、えぇ…?』

「そういう話、私好きよ!」

『そういう話って…ご近所付き合いのことですか?』

「ンもう!そうじゃないわよ!!」



「乙女の恋愛話に決まってるでしょ!」と言われて、今日のことを思い出す。



『いや、そういうんじゃないですよ。アパートにお隣さんとわたししか住んでなくて、お隣さんは紳士的な方なので…』

「…2人しか住んでないの…?」

『はい』




ロンさんの表情がさっきまでと打って変わって、サァと青ざめたように見えた。



「大丈夫なの、それ…襲われたり…何かあってもアパートに2人じゃ…」

『えっ、いやいや、大丈夫ですよ!むしろわたしのセキュリティ面の強化に付き合ってくれる人ですよ?!』



買わなかったけどスタンガンとか催涙スプレーとか!!



「そうやって親身になった所で急にガバッと…」

『大丈夫ですってば!わたしに襲いかからずとも恐らくモテる人です!』




つい大声で言うとロンさんが目をぱちくりさせた。



「カッコイイのね」

『ま、まあ…そうですね…』

「ミアちゃんを変えた男なんて会ってみたいわあ」




その言い方だとなんかこう…ね?ニュアンスが変わってくるというか…なんと言うか…
それよりも、そんなつもり無かったけどわたしはロンさんに壁を感じさせてしまっていたのか…そっちに落ち込むんだけど…。






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