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【MARVEL】This is my selfishness

第7章 7th



『何も出てないと思うけど』

バッキーがモゾモゾと動いて、ベッドフレームに背中を預けるように上半身を起こした。それに合わせてわたしも起き上がる。
ついでに自分の格好を見たら、ワンピースのままでホッとした。
襟付きシャツワンピースのボタンが2つほど外れてはいるけど、ちゃんと服を着ている。まあ、足をバッキーに乗せていたから怪しいけど、角度的に下着を見られていることはないだろう。
ボタンも恐らく、寝苦しさを感じて自分で外したんだと1人推測する。



「あー…すまない」

『何が?』

「…勝手に部屋に居座ったまま同じベッドで寝た上に抱きついて…」


一点を呆然と見つめるように、口を手で覆い擦る。

けれどそれを言うなら…


『わたしも2日続けて、ごめんね?今日なんか抱き枕みたいにしちゃってたみたいだし…。映画観ようって誘ったのもわたしなのに先に寝ちゃったみたいだし…』


主催者みたいなものなのにお客さんを置いて先に寝てしまうとは。せっかく晩酌してたのに。
「大丈夫だ」とバッキーが頭を振った。


「映画と言えば、今公開してるやつを観に行こうってのは生きてるか?」

『え?あ、うん、そうだね​─────今9時だって』


そこでようやく今の時間を見た。最後に時間を見たのは何時だったかな…多分夜中だったとは思うんだけど…。
睡眠時間はちょうどいいくらいなのか、大分眠気はなくなってきた。


「時間決めて準備するか?」

『うん…シャワーも浴びたいし…あ、その前に洗濯しなきゃ』



バッキーに借りたシャツも失礼なことにまだ洗えていない。
食器洗い等、自分が使ったものもあるからとバッキーが手伝いを申し出てくれたけど大したことじゃないからと丁重に断った。
そして主にわたしの準備のためにまた後で集合することになった。


シャワーを浴びる前に現時点で溜まっている洗濯物とバッキーに借りたシャツを洗濯機に入れ、その間にシャワーと歯磨きを済ませる。

頭からシャワーを浴びながら考える。

​──────昨日はバッキーに洗ってもらったんだよね…。

記憶にはないけど、想像するだけでかなり恥ずかしい。バッキーに説明してもらった話だと、裸は見られていないみたいだけど、恐らく彼なりに気を遣ってくれて実際の状況とわたしに話してくれたものは多少違うはず。



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