第2章 02
「ずいぶん乱暴な親だな」
「半間くん…」
月曜日、やはり首元には痣が出来た。包帯を巻いて家を出た。最初の曲がり角を曲がった時、バイクに腰掛ける半間くんを見つけた。
「親じゃないんです。叔父ですよ。両親は死にました」
「ふーん」
彼は近くに何か用があったのだろうか。それでたまたま私を見つけ、声をかけたのだろうか。彼は、煙草の火を消し手招きをした。すすっと彼の元によると、頭にヘルメットを被せられる。
「ちょっと付き合え」
「え?」
戸惑いの声を上げると、ひょいっとバイクに乗せられる。困惑しているうちに走り出し、咄嗟に彼の背中に抱きついた。
連れてこられたのは、なにかの倉庫だった。使われていないのか、ボロボロの資材しか置かれていない。
「今日は集会ねぇから誰もこねーよ」
「集会?」
彼は不良の集団の仮のトップらしい。学校にも行く気がない時は、ここに来るそうだ。そんなところに私を連れてきていいのだろうか。