第1章 1章―夏祭り―
「祭りまでまだ時間はある。ケータ達もまだ学校だろうからそれまでに準備しておかないとな。
人間に化けれるか?」
『勿論』
えっと…人間の頃の私…
どんな感じだったかな
ポン!
ふんわりとした白いワンピース姿の少女に化けたさやか。
『懐かしい…』
「さやか、その姿…//」
『あ…私が人間だった頃こんな感じだったなと思って』
うろ覚えだからちゃんと化けれているだろうか…
この姿は今まで誰にも見せたことがない。
更に初のお披露目相手はエンマ…さすがに照れてしまう。
「さやか、人間の頃から可愛かったんだな」
今の可愛いさに納得がいく。と1人で頷き始めたエンマ。
『え…いや、そんな……//』
突然の言葉に戸惑いを隠せなかった。
そんなエンマは
黒い髪に耳には大きなヘッドホンをした少年に化けていた。
「よし!あとはお店に行くぜ」
『お店?』
「祭りといえば…浴衣だろ」
そうだ、妖怪になって着る機会がなかったためすっかり忘れていた。