第1章 1章―夏祭り―
さやかは顔を上げ
『私で良ければ//』
柔らかい笑顔で承諾した。
「ーッ!//」
俺はこの笑顔に弱い。
「よ、よし!じゃあ今日は宜しくな!」
『ふふふ、こちらこそ。で、この後どうするの?』
「まずは人間界へ行って、準備が整い次第ケータ達と合流するつもりだ」
『ケータ…さん?』
「人間の友達さ。いい奴なんだ。祭りを案内してもらおうと思ってな」
『エンマは人間の友達もいるのね』
「当たり前だろ。人間と妖怪、仲良くしねぇとな!」
やっぱりエンマは凄い。
エンマの快活な顔にさやかは自然と口元が緩んでいた。