第1章 1章―夏祭り―
ー書斎ー
書類の山を整理していたぬらりひょん。
「くしゅん!」
む!風邪か?
いや、誰かが私の噂でもしていたのだろう…
「ぬらりひょん様も風邪ですかにゃ?」
猫きよが心配そうに見つめる。少し遅れて犬まろが書斎に入ってきた。
「いや、私は大丈夫だ。それより大王様に温かい飲み物を」
「それが、先ほどお部屋に持っていったのですがもうぐっすりで…」
お声がけするのも申し訳なかったので下げてきました。と犬まろはおぼんに温かい飲み物を乗せたままだった。
「よほどお疲れだったのかもしれませんニャ」
「最近とても真面目に仕事をこなされてましたからね」
ふむ、確かに…
確かに最近はサボりもなく仕事に没頭しておられた。
このペースなら1日くらいおやすみになられても申し分ないであろう。
そういえば、明日は人間界の夏祭りではないか!
これは丁度いい。しっかり気分転換なさってください、大王様。
「急で申し分ないが、大王様には明日休んで羽を伸ばしてもらおうと思う。犬まろ、猫きよ、助太刀頼む」
「「お任せくまさい!!ニャ」」
「さあ、私達も今日はここまでとしよう」
ぬらりひょん達も書斎をあとにした。