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鬼滅の刃〜炎の絆〜

第1章 家族の絆ー前編ー


最終選別。そこで七日間生き残れば晴れて鬼殺隊に入ることができる。

そして煉獄家は鬼を狩る一族であり、代々炎柱を排出している名門である。

現在の炎柱は父である槇寿郎だが、残念ながら最近は任務にもお酒を手放せなくなっている状態だった。



桜や杏寿郎も鬼殺隊へ入る為、日々訓練を続けてきた。煉獄家は炎の呼吸を扱っており、本来なら父から教わるべきなのだが、生憎あのような状態なので教わることは叶わなかった。

昔からああだったわけではない。元々は熱心な人で、杏寿郎も間違いなく父の血を受け継いでいるのだ。そして母がいた頃は、強くなるようにと稽古を付けてくれていた。

あんなに熱心だった人が何故…と思うが、その理由に桜は実は心当たりがあった。





杏寿郎は本当にすごいと思う。たった三巻しかない指南書を読み漁り、炎の呼吸を自分のものにしたのだから。

勿論桜も共に指南書を読み、炎の呼吸を身につけようとした。いや、身には付いたのだが、炎の呼吸自体が桜には合っていないのだろう。威力が弱い上に、残念ながら壱の型と弐の型しか使うことが出来なかったのだ。

杏寿郎はそんな私に何度も付き合ってくれた。

体力をもっとつけろ、腕の力が弱すぎる、もっと筋肉を付けるべきだ、素振りを毎日千回だな!等々……厳しい言葉がいっぱいだ。


「諦めるな、桜!心を燃やせ!!」
「いや、諦めてはないけどね!」


心を燃やすどころか、貴方の言葉で心が折れる…!


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