第6章 偉人のまねをしてみましょう
「イタチが、か…。」
全て聞き終えた兄ちゃんは、難しい顔して黙り込んだ。
「まぁ、言われてたのはイタチだけど、あいつらは一族全員に言った様なものでしょ?腹立ったし。」
「まぁ、な。」
「だからさ、うちは一族じゃないって証明をしたいんだよね。」
「…その犯人、マダラなんだろ?一族じゃないか。」
「でもさ…。もうここまでやったら同じ一族の人って思えなくない?死んだと思っていた人の事まで、どうして一族全てで責任を負わなきゃいけないの?可笑しくない?」
「そりゃそうだが…。」
「木の葉にいる人だったら、誰かしら何か止める手立てはあったと思うんだよね。止める事だって諭す事だって出来たかもしれない。
けど里の外に出ちゃったら、何されても止める事って不可能に近いよね。」
兄ちゃんは押し黙る。
「だからさ、犯人は外にいるって匂わせる事でうちはへの偏見の目をどうにか出来ないかなって思うんだよね。」
私はちらっと兄ちゃんを上目遣いに見てみる。
兄ちゃんは渋い顔をする。
「…何をするつもりだ。」
「九尾を操れるのは写輪眼だけ。それも写輪眼の上の万華鏡写輪眼。それは間違いじゃない?」
兄ちゃんは、それを聞いて私がやろうとしている事を何となく悟ったらしい。
それはそれは大きなため息をついた。