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もう一度、を叶えるために。first

第19章 お別れと始まり




お昼時。


「エニシ、これ三番ね!」

「了解!」

「六番入りました!」

「お客さんまた入ったよ!」

「八番片付け入って!」

「私が行く!」


昼の時間だけでもかなりハード。
毎日こんな感じでてんてこ舞いなんだよね。
それが十一時から昼過ぎの二時くらいまで続くの。
それから一休みして、夜の仕込みに入る。


「お先で〜す!お疲れ様でした〜!」

仕込みが終わるのが大体四時半頃。
四時には大体の目処がつくから、この時間に私は上がりになるのだ。

んん〜、今日もがんばったわ〜!




「いらっしゃい!おぉ、嬢ちゃんじゃねぇか。今帰りかい?」

仕事帰りに寄る八百屋さん。
鮮度が良くて、店主さんは気前がいいの。
偶にオマケしてくれたりするんだよ。

「はい。仕事終わりです。」

「なんだ、最近早えじゃねぇか。どうしたんだい。」

「ちょっと体壊しちゃって。昼だけにさせてもらってるんです。」

「そりゃ大変だ。」

「あぁでも大したことないんです。夜の方を休んだら良くなりましたから。」

身の安全の為、なんて本当の事言ったら色々と障りがあるからね。

「そうかい。早く夜番も出来るようになれるといいな。あ、ほら。白菜オマケしとくよ。」

「ありがとうございます!いつも助かります!」

「いいってことよ!またご贔屓に!」

「は〜い!」

ラッキー♪
今日はオマケの日だ。

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