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もう一度、を叶えるために。first

第19章 お別れと始まり





最悪の誕生日から、私は夜に働くのをすっぱりと止めてしまった。

店長に事情を話した時は、正直クビも覚悟したんだけど、そうはならなかった。
店長も先輩達も、私が無事だったことの方を喜んでくれて、凄くほっとしたっけ。
理解してもらえて良かったと思う。
そんな訳で収入は減っちゃったけど、給付金が入ってるから生活には困らなかった。
お陰で、夜は早く寝る習慣がついてしまって朝は早い。


「ナルト〜!アカデミー遅れるよ〜!」

だから、ナルトのお世話を焼くことが増えた。
私の最近の朝の日課だったりする。

「ほら、お弁当作ったから持ってきな。」

「センキューだってばよ。」

ギリギリまで寝てるから朝はいつもばたばた。
ドタドタドタっと外階段を降りる音が聞こえて、ふぅと息をついた。
見回してみるとパジャマは脱ぎ捨て、フェイスタオルは椅子に投げられ、食べたお皿はそのまま…。

「あ〜あ〜また散らかしてくれて…。」

ナルトが出て行った後の片付けまでがセットだったりする。
毎日片付けてるのに毎日散らかすんだもん。

で、自分の分とナルトの分の洗濯物を干して、自分の出勤の支度をする。

「さて、今日も頑張りますか。」

朝九時に家を出る。

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