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もう一度、を叶えるために。first

第18章 記憶喪失に…なりました?





「…お疲れ様でした〜。」

「おう、気をつけて帰れよ。」

「は〜い。」


結局、手荷物を置きに立ち寄っただけで、格好はそのままで仕事に入ることになった。
動きやすいジーンズとトレーナーだったから、上からエプロン羽織れば全然問題なかった。

店長に付き合って買い出しに行き、荷物を山ほど持って帰って、そのまま仕込みに入る。
今日は昼はお休みになってるから、ゆとりがある仕込みになった。
夕方五時に開店。
七時くらいをピークに九時には落ち着いてきて、十時には店終い。それから片付けやなんやかんやで十一時。
はあぁ、今日も頑張った。

もこもこジャンパーを羽織って外へ出た瞬間、

「さぶ〜!」

一気に冷気に包まれて火照った体から急速に熱が奪われていく。

「走ろうかな。」

寒くて悴む前に体を動かせば問題なし!



暑くなっては休んで、寒くなるとまた走って、を交互に繰り返していると、突然人が立ち塞がるように現れる。
一目で身の危険を感じるような雰囲気を纏った大人の男の人。
前に一人横に一人後ろに一人。三人だ。

「面汚しが。随分と楽しそうだな。」

何…?面汚し…?

「一族に泥を塗っておいてよくものうのうと…!這いつくばって静かに暮らしていればいいものを…!」

「本来なら、この程度で野放しにしたのが間違いだったってことだ。」

何の話、なの…?

「お前へのうちはの恨みはこんなもんじゃない!」

「眼だけじゃ足りない。五体満足でいることがそもそもの間違いなんだ…!」

「手足をもげば、さすがに能天気に笑ってられなくなるだろ。」

そ、んな…。

「そうだな。俺達であの日の粛清をやり直してやる…!」

逃げなきゃ!

「…っ!待て!!」

殺される!!

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